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気体の溶解度

公開日: 2026-07-27 / 更新日: 2026-07-27 23:54:20

CHEMISTRY DOCUMENT

気体の溶解度を
物質量から理解する

CO₂を「気相に残った量」と「水に溶けた量」に分け、 Reaction stoichiometry(反応量論)、 Partial pressure(分圧)、 Ideal gas law(理想気体の状態方程式)、 Henry's law(ヘンリーの法則)、 Material balance(物質収支)を一本の流れとして整理します。

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1

反応で生成する気体

CH3OH(g) + H2O(g) → CO2(g) + 3H2(g)

メタノール1 molから、CO₂が1 mol、H₂が3 mol生成します。

メタノール0.10 molを完全に反応させると、

n(H2) = 0.10 × 3 = 0.30 mol
n(CO2) = 0.10 × 1 = 0.10 mol
2

洗浄前のH₂純度

反応直後には、H₂ 0.30 molとCO₂ 0.10 molが存在します。

H2のモル分率 = 0.30 ÷ (0.30 + 0.10) = 0.75
H2純度 = 75%

水洗浄によってCO₂だけを減らせば、気相中のH₂の割合は増加します。

3

Ideal gas law(理想気体の状態方程式)

pV = nRT
n = pV ÷ RT

この式で求められるのは、 容器の気相中に存在している気体の物質量です。

注意: CO₂総量が0.10 molでも、水と平衡になった後に pCO₂V = 0.10RT としてはいけません。 0.10 molの一部は水中に溶けています。
4

Dalton's law(ドルトンの分圧の法則)

混合気体の全圧は、各気体の分圧の和です。

P = pH₂ + pCO₂

水の蒸気圧を無視する条件なので、水蒸気の分圧は加えません。

Henry's law(ヘンリーの法則)に使用するのは全圧ではなく、 CO₂自身のPartial pressure(分圧)です。
5

Henry's law(ヘンリーの法則)

一定温度では、気体の溶解量は、 その気体の分圧水の体積に比例します。

CO₂が1.0×105 Paのとき、 水1.0 Lに0.080 mol溶けるなら、

溶解量 = 0.080 × 水の体積 × pCO₂ ÷ (1.0×105)

水5.0 Lの場合

0.080 × 5.0 = 0.40 mol

これはCO₂分圧が1.0×105 Paの場合の溶解量です。

nCO₂,aq = 0.40 × pCO₂ ÷ (1.0×105)
nCO₂,aq = 4.0×10−6 pCO₂
6

Material balance(物質収支)

CO₂は消えたのではありません。 気相と水中に分かれただけです。

CO₂総量 = 気相中のCO₂ + 水中に溶けたCO₂

CO₂総量が0.10 mol、水量が5.0 Lなら、

0.10 = pCO₂V ÷ RT + 4.0×10−6pCO₂
pCO₂ = 0.10 ÷ {V ÷ RT + 4.0×10−6}
7

H₂の分圧

H₂の水への溶解を無視するため、 生成した0.30 molがすべて気相中に残ります。

pH₂V = 0.30RT
pH₂ = 0.30RT ÷ V
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原題の連立式

1

H₂の状態方程式

pH₂ = 0.30RT ÷ V
2

CO₂の物質収支

0.10 = pCO₂V ÷ RT + 4.0×10−6pCO₂
3

全圧条件

pH₂ + pCO₂ = 1.0×105
4

Vだけの方程式

0.30RT ÷ V + 0.10 ÷ {V ÷ RT + 4.0×10−6} = 1.0×105
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原題の数値結果

気相体積

V ≈ 7.86 L

H₂分圧

pH₂ ≈ 8.66×104 Pa

CO₂分圧

pCO₂ ≈ 1.34×104 Pa

洗浄後H₂純度

8.66×104 ÷ 1.0×105 ×100 ≈ 86.6%
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解法テンプレート

1 反応式から、各気体の総物質量を求める。
2 水に溶けない気体には、そのままpV=nRTを使用する。
3 水に溶ける気体を、気相量溶解量に分ける。
4 総量=気相量+溶解量の物質収支を書く。
5 各分圧を足して、全圧条件を使用する。
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典型的な誤答

CO₂についてpV=0.10RTと書く
0.10 molは気相と水中を合わせた総量です。 気相中のCO₂はpCO₂V/RTで数えます。
ヘンリーの法則に全圧を使用する
CO₂の溶解量を決めるのは、 CO₂自身の分圧pCO₂です。
水5.0 Lを気相体積Vに加える
水量はHenry's law(ヘンリーの法則)に使います。 Vは問題で定義された気相の体積です。
洗浄後もH₂純度を75%とする
CO₂だけが水中へ移るため、 気相中のH₂の割合は増加します。 原題では約86.6%です。

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読むだけで終われば理解ではなく観光です。 総量・気相量・溶解量を毎回書き分けてください。

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